最近、ネットニュースを眺めていてとても興味深い話題を見つけました。
2025/04/07の「PRESIDENT Online」の記事です。
「スタバにいる自分」に酔えるからではない…「コスパ最悪」のスタバがいつも超行列・超満席である納得の理由
(全文はこちら)
私は普段から喫茶店やコーヒーショップをほとんど利用しない人間で、スタバには人生で数えられるくらいしか入ったことがないのですが、「コスパ最悪なのに超行列・超満席である理由」に興味があって読んでみました。
読んでみて納得です。
その記事では、喫茶店業界が衰退していく現在において、「コスパ最悪」と言われながらもスタバが賑わっている理由が詳しく解説されていました。そしてそこには、これまで品質コラム(書籍及び本コラム)で少し触れてはいたものの深く説明してこなかったことが、分かりやすく説明されていました。そこで今回は、この記事を紹介させてもらうことで、私の未熟な解説の変わりとさせていただくことにしました。
紹介の導入として、今回あらためて重要性を再認識したワードを取り上げ、皆さんが考えるきっかけにしたいと思います。過去の品質コラムの記事もリンクしておきますので、併せてお読みください。
【顧客価値】
記事『 “法” と “律” 』の中で、変えてはいけないものとして “企業の存在意義” と “顧客価値最優先の経営” について述べました。
記事『顧客、お客様、カスタマー』の中で、”顧客価値の創造” と “顧客価値経営” が重要であると述べました。
記事『顧客満足とリピーター』の中で、顧客の利益(ベネフィット)、顧客満足(CS)、顧客価値(バリュー)の関係について述べました。
スタバが考える《顧客価値》とは何でしょうか? 喫茶店や他のコーヒーショップと何が違うのでしょうか? 顧客価値経営としてスタバが行っていることは何でしょうか?
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【当たり前品質、魅力的品質】
記事『手当について考える~』の中で、「当然なこと」と「嬉しいこと」を説明する際に述べました。
「当たり前品質」とは、満たしていてもそれほど嬉しくないが、満たしていないと不満を感じる品質です。すなわち、”満たしていて当然” の品質です。
「魅力的品質」は、満たしていなくても不満を感じないが、満たしていると嬉しい品質です。すなわち、”予想を超えてすごい” 品質です。そして、当たり前品質を超えて魅力的品質を感じさせるものが “付加価値” です。
コーヒーショップにおいて「おいしいコーヒーを提供すること」は “当たり前品質” です。では、スタバが提供する “魅力的品質” とは何でしょうか? どんな “付加価値” を提供しているのでしょうか?

【購買動機、非購買動機】
記事『サイレントクレーマーの真実』の中で、「購買動機(なぜ買うのか)」 と 「非購買動機(なぜ買わないのか)」について述べました。
あるアンケートで「喫茶店・カフェへ行く際、一番重要視している点」を尋ねたところ、「コーヒーの味」と答えた人はわずか8.8%だったそうです。また、最近はコンビニに行けば挽きたてのコーヒーが並ばずに安価で手に入ります。つまり、喫茶店やカフェへ行くのはおいしいコーヒーを飲むためではないのです(そういう人もいるが少数派)。では、なぜ人は喫茶店やコーヒーショップへいくのでしょうか?(購買理由は何?) そして、多くの人が喫茶店に行かずにスタバにいくのはなぜでしょうか?(喫茶店の非購買理由とスタバの購買理由は何?)
それらの答えがこちらにあります。ぜひ読んでみてください。(https://president.jp/articles/-/93984)
スタバの存在意義は、”おいしいコーヒーを提供する” ことだけではありません。
同じようなことは他にもありますね。例えば、回転寿しは “寿司を安く提供するだけの店” でありません。ハンバーガーショップは、”おいしいハンバーガーを提供するだけの店” ではありません。彼らがどんな付加価値を提供しているのか考えてみてください。
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とは言え、それが分かっても私自身はこれからもカフェやスタバにいくことはほとんどないでしょうけどね。人それぞれです。
それよりも、我が家の近くにあるスタバはいつも混んでいるらしく駐車場に入れない車で渋滞しています。通行の邪魔なので何とかして欲しいといつも思っています。
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