失敗の原因(状況、心理、行動)

 最近、仕事で大きな失敗をしました。業務に必要な重要なファイルを壊してしまったのです。表計算データの構成を変えたので、データを加工するマクロを修正したのですが、その際に一部の対応が漏れていました(対応が必要なマクロを1つ見落としていた)。最悪なことに、その日に限ってバックアップを取らずに作業してしまいました。そのため、復旧するまで業務がストップしました。

 原因は幾つかあります。
 ・使い慣れていないソフトで、且つ慣れていない作業(マクロ修正)だった。
 ・慣れ始めていた頃で油断した。
 ・「簡単な修正だ」と舐めてかかっていた。
 ・分かる者が自分しかおらず、チェック(レビュー)機能がなかった。
 ・体調が悪く、頭が働かなかった。
などなど。
 私は時々、舞い上がったり調子に乗って大失敗することがあります。例えば、おいしいものを食べすぎて腹を壊すとか、話に夢中になって余計なことまで言ってしまうとか.. 今回も少し冷静さを失っていたのかも知れません。猛省!!

 失敗したときは、なぜ失敗したのか原因を明らかにすることが大切です。その際、【状況】【心理】【行動】の3つに分けて考えることをお勧めします。失敗は、状況・心理・行動が絡み合って起きるのです。

【状況】 取り巻く環境や状態
 例えば、規模が大きい、構造が複雑など。今回のケースでは、「慣れていなかった・体調が悪かった」。
【心理】その時の心の状態
 例えば、不注意、無関心、無意識、思い込み、思い付きなど。今回のケースでは、「油断して舐めていた・修正箇所を思い込んでいた」。
【行動】どう行動したか(しなかったか)
 例えば、調査不足、検討不足、準備不足、確認不足など。今回のケースでは、「確認不足・バックアップ未実施」。

 そして、
 【状況】なぜ、そのような状況になっていたのか
 【心理】なぜ、そのように考えたのか
 【行動】なぜ、そのように行動したのか
 を考えたうえで、
『どのような状況においても、どのように考えても、正しく行動する』ための対策を講じるのです。

 今回のケースでは、次のような対策を考えています。
 ・集中して作業に取り組めるように、体調管理を徹底する。
 ・作業中の自分を、もう一人の自分が見守る(チェックする)。… ※
 ・自動的にバックアップを取る仕組みを設ける。

※「もう一人の自分」というのが分かりにくいと思うので補足します。
「もう一人の自分」と聞くと、精神疾患とかスピリチュアル的なことと思うかも知れませんね(実際、そういうサイトや書籍が多くあります)。しかし、まったく違います。ここでの「もう一人の自分」とは、【作業脳とチェック脳の平行稼働状態】のことです。
 私は、何かに集中している時によく、自分の中にもう一人の自分がいるような感覚になります。自分の作業をもう一人の自分がチェックしているのです。そういうときは、ほとんどミスがなく効率よく作業が進みます。友人にそのことを話すと、「分かる! 特に集中している時は、それが2人3人になるんだよね」と言われました。私はそれほどの境地には達していませんが、常に一人は心に置いて作業したいと思っています。今回の失敗では「もう一人の自分」の存在を忘れていました。どうすれば「もう一人の自分」をいつもそばに置いておけるのか.. まだまだ修行が必要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました