指差し確認は、うっかりミスや作業漏れを防ぐために行う《安全確認》の行動です。対象を指差して口に出すことで、注意を高めることを目的としています。
よく見かけるものとしては、駅のホームで駅員さんが列車とホームの間を指差しながら「ホームよし! ドア閉めよし!」と言っているのを見たことがあると思います。あれです。ドアに挟まれている人がいないことを確認してから発車の合図をしているのです。
また、線路内に立ち入る作業員が線路を渡る時に、右を指差して「右よし!」、左を指差して「左よし!」と言って確認して渡っているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
日常生活では駅以外に見かける機会は少ないと思いますが、工場や建設現場など “安全が求められる現場” で広く行われています。
指差し確認にも作法があります。
(1)対象をよく見る
(2)対象の名称を言いながら、指で指して問題がないか確認する
(3)指した指を耳元へ戻して、本当に問題がないか自問する
(4)確認できたら、「よし!」と言いながら再度対象を指差す
詳しくは、厚生労働省のこちらのサイトをご覧ください。
指差し確認は、正式には「指差呼称(しさこしょう)」と言います。「指差(指で指すこと)」と「呼称(声に出すこと)」を両方一緒に行う合わせ技です。当然、指で差すだけの「指差」や、声に出すだけの「呼称」もあります。
指差(指で差すだけ):大声を出すと迷惑になる場合(深夜、公共施設など)、音がうるさい環境で聞こえない場合(工場など)
呼称(声に出すだけ):両手がふさがっている場合(ハンドルを握っている、両手で物を持っている、など)
指差(指で指すだけ)や呼称(声に出すだけ)でも何もしないよりはミスが減りますが、両方をセットにすることで脳への刺激が大きくなり、格段にミスが減ります。
それぞれによる効果を検証した結果が下の表です。

私はIT業界出身なので、実務として指差し確認はやっていませんでしたが、無意識にかなりやっていました。プログラムの修正箇所を指で差して確認したり、確認の度に「○○よし」と言っていました。時には、「△△がおかしい。◇◇は問題ないのにどうして? それじゃ□□は…ブツブツ…」と独り言がかなり多かったようで、ときどき苦情がきました。集中すると、どうしても独り言が多くなります。皆さんもそういう経験がありませんか?
指差し確認は、それを逆手に取って、指で差したり声に出すことで集中力を高める手法だと思っています。しかも、ルールとして義務化しているものです。
私の経験上、独り言は集中力を高めるのに効果的です。そういえば、貧乏ゆすりも集中力を高めるという話を聞きました。皆さんも、集中力を高めるために独り言や貧乏ゆすりを取り入れてみてはいかがでしょうか。ただし、度が過ぎると周りの人の集中力を削ぐので注意してください。
指差し確認は、仕事だけでなく日常生活においても効果を発揮します。例えば、
・一時停止での安全確認
・外出時の施錠
・出勤や旅行の持ち物(忘れ物)チェック
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指差し確認は一人で作業する際の確認方法ですが、2人で声を掛け合って確認しながら進める作業もあります。これは、一般的に『歓呼応答』と言います。映画などでよく、船長が「面舵いっぱい」と指示すると、総舵手が「面舵いっぱい」と復唱して舵をり回すシーンがありますね。日常生活の例では、飲食店で注文が入った時にホール担当が奥に向かって「○○一つ入ります!」と言うと、キッチン担当が「はいよ、○○一丁」と返します。あれです。
歓呼応答の目的は、主に次の3つです。
1.うっかりミスや作業漏れの防止 … 指差し確認と同じです
2.伝達ミスの防止 … 復唱することで聞き間違いを防ぎます
3.作業のタイミング合わせ … タイミングが狂うと危ない時に行います
特に3.は、タイミングがずれると大事故につながる場合に必須です。例えば、電源のON/OFF、クレーンの吊り上げ作業など、二人のタイミングが合っていないと大事故になり兼ねません。
日常生活ではあまり見る機会がないかも知れませんが、私は最近その現場を目にしました。過去記事『【備忘録】我が家の漏水事件』において、水道工事業者の方が二人で作業する際、コンクリート破砕機やコンプレッサーを動かす際に「電源プラグを刺します」「よし、プラグを刺せ」「プラグを刺しました」「よし、スイッチを入れろ」「スイッチを入れます」とやりとりしていました。
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指差し確認や歓呼応答は、うっかりミスや作業漏れや重大事故を防ぐための安全確認行動です。安全確認は、単に「気をつける」という心がけではなく、手や口を動かして行動する(脳を刺激する)ことが大切です。
仕事だけでなく、日常生活においても効果的です。日頃から、重要なことを指で差したり声に出してみてはいかがでしょうか。
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